前回より、「教育資金の一括贈与」の概要について解説しました。今回は教育資金口座について説明します。
1. 教育資金口座の開設等
この非課税制度の適用を受けるためには、教育資金口座の開設等を行った上で、教育資金非課税申告書をその口座の開設等を行った金融機関等の営業所等を経由して、信託や預入などをする日(通常は教育資金口座の開設等の日となります。)までに、受贈者の納税地の所轄税務署長に提出しなければなりません(教育資金非課税申告書は、金融機関等の営業所等が受理した日に税務署長に提出されたものとみなされます。)。 なお、教育資金非課税申告書は、原則として、受贈者が既に教育資金非課税申告書を提出している場合には提出することができません。 ※金融機関等とは、信託会社(信託銀行)、銀行等、証券会社をいいます。 教育資金口座の取扱いの有無については、各金融機関等の営業所等にお尋ねください。
2. 教育資金口座からの払出し
及び教育資金の支払
教育資金口座からの払出し及び教育資金の支払を行った場合には、その支払に充てた金銭に係る領収書などその支払の事実を証する書類等を、次の1又は(2)の提出期限までに教育資金口座の開設等をした金融機関等の営業所等に提出する必要があります。
1 教育資金を支払った後にその実際に支払った金額を教育資金口座から払い出す方法を教育資金口座の払出方法として選択した場合
領収書等に記載された支払年月日から1年を経過する日
(2)1以外の方法を教育資金口座の払出方法として選択した場合
領収書等に記載された支払年月日の属する年の翌年3月15日
※ 右記1又は(2)の教育資金口座の払出方法の選択は、受贈者が教育資金口座の開設等の時に行います。詳しくは各金融機関等の営業所等にお尋ねください。
※ 右記(2)を選択した場合には、その年中に払い出した金額の合計額が教育資金支出額の限度となります。
今回は教育資金口座を各金融機関等で開設し、金融機関等の営業所等を経由して教育資金非課税申告書を提出することにより贈与税が非課税となる所までご説明いたしました。
次回はこの続きで教育資金口座の契約が終了する時、そしてどういったものが教育資金の贈与に該当するのかをご説明いたします。