令和6年分の相続税・贈与税の土地等の評価額の算定基準となる「令和6年分路線価」が7月1日に公表されました。
路線価とはその年の1月1日時点での価格として発表される公示地価を基準に、その80%の水準を目安として、路線に付される価格です。路線価の調査地点は約32万ポイントあり、国土交通省が公表する公示地価の調査対象地点(約2万6千地点)よりはるかに多いです。
路線価は、公示地価と異なり直接税額に影響を与えることになるため、より慎重に安全性を考慮して、実勢価格よりも低め(公示価格の80%程度)に設定されています。
全国平均は3年連続で上昇
国税庁は令和6年7月1日に「令和6年分路線価」を公表しました。
全国には約32万地点の標準地が設定されており、その評価基準額の地価変動率は、全国平均で対前年比+2.3%と3年連続で上昇し、上昇率も拡大しました。
国土交通省が本年3月27日に公表した令和6年公示地価でも、全国平均で3年連続上昇しており、コロナ禍からの回復傾向がますます鮮明になったと言えるのではないでしょうか。
また、全国税務署管内最高路線価では長野県白馬村が上昇率32.1%で全国トップ、熊本県菊陽町が上昇率24%で全国第2位など、好調なインバウンド需要や全国各地で進む再開発事業の影響が顕著であったといえるでしょう。