新型インフルエンザは、引き続き各地で発症事例が見受けられます。継続的な予防対応が必要です。今回の新型インフルエンザの流行の際にもありましたが、この季節になると外来患者さんで、子供をもつお母さんから『○○病に罹ったら、一体、いつまで学校を休ませればいいのでしょうか』というご質問をいただきます。
幼稚園、学校では、感染症を予防し、学校内で感染が拡がらないようにするため感染した園児・児童・生徒に対して出席停止を行うことがあります。今回は、あまり一般に知られていない出席停止の対象となる主な伝染病(すべてでは、ありません)のガイドラインについて述べます。
学校感染症には、その病気の伝染力などの重大性に応じて以下の学校伝染病区分があります。
1.第1種学校伝染病
発生は稀ですが、重大な感染症で治癒するまで出席停止となります。
エボラ出血熱、クリミア・コンゴ出血熱、ペスト、マールブルグ病、ラッサ熱、急性灰白髄炎、コレラ、細菌性赤痢、 ジフテリア、腸チフス、パラチフス、痘そう、重症急性呼吸器症候群(SARSコロナウィルスに限る)
2. 第2種学校伝染病
放置すれば学校で流行が広がってしまう可能性がある学齢期の主要な学校感染症です。
3. 第3種学校伝染病
放置すれば学校で流行が広がってしまう可能性がある感染症です。病状により学校医その他の医師において伝染の恐れがないと認めるまで出席停止とします。
以上のようになっています。実際はこのような伝染病に罹ったと診断されれば、その都度、幼稚園、学校及びかかりつけの医師にご確認下さい。