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健康クリニック 村木クリニック院長 医学博士 村木 宏要 先生

新型コロナウイルス感染予防で着用したマスクで、熱中症になる恐れがあります


今年の夏は、新型コロナウイルスの感染予防のため、炎天下でもマスクをつけて行動することが多くなると思います。夏日が続く中、マスクをつけていると顔周辺が暑く、息苦しく感じます。暑さ厳しい夏、マスクのせいで熱中症を引き起こすことが危惧されます。

☆熱中症とは
(熱中症の症状)
@初期には、めまい、立ちくらみ、気分不良、筋肉がつるなどの症状が現れます。暑くなると体温を下げるため、末梢の血管に血液が集まり、脳や内臓、筋肉などに供給される血液が減少してしまうことで起こります。
A就寝中は水分補給ができないため、寝室の温度が高いと脱水症状を起こしやすく、熱中症が起こりやすくなります。
B熱中症が起こったことに気付かないままでいると、体内の熱が体外に放出しきれず、体温が上昇することで重症化し、頭痛や吐き気、体がだるいなどの症状が現れます。さらに進行すると、意識障害やけいれん、ひきつけ、肝臓や腎臓の機能障害、血液の凝固異常が起こります。最悪の場合、命に係わることがあります。

(熱中症の対処法)
 夜間室内で熱中症が疑われる症状が起こった場合、意識があり症状が軽症であれば、エアコンをつけて部屋の温度を下げ、氷や冷たいタオルなどを使って体温を下げます。太い静脈が皮膚の表面近くを通っている首すじやわきの下、太ももの付け根を冷やすと、効率的に体温を下げることができます。また、水分、塩分、糖分が補給できる経口補水液を飲んで、脱水が起こらないようにします。一方、日中、屋外で熱中症が疑われる症状が起こった場合は、涼しい場所に移動して、安静にし、服を緩め体を冷やして体温を下げるようにし、水分や塩分の補給をしましょう。

(熱中症を予防する)
 症状が出た後では遅いため、暑い時期になれば常に熱中症を意識して早めの予防が必要です。
@戸外での予防
 暑い時間帯の外出はできるだけ控えます。暑い時間帯に外出する際は時々涼しい場所で休憩をとるなどして無理をしないようにしましょう。
A室内での予防
 熱中症を予防するためには、エアコンを昼夜適切に使うことが大切です。一般に室温が28℃、湿度が70%を超える場合は、エアコンを使用することが望ましいとされています。また日よけシートやカーテンで窓際の日ざしを遮り、室温の上昇を防ぐことも大切です。
 屋外でも室内でも、夏は脱水によって熱中症を発症する恐れがあるので、経口補水液などをこまめに飲んで水分と塩分の補給を行うとよいでしょう。特に高齢者の場合、食欲が低下すると水分の補給が滞りがちになります。日中に経口補水液などを少量ずつ、こまめに飲んだり、就寝まえに水や麦茶などを飲むようにしましょう。

☆環境省と厚生労働省が出した
 「令和2年度の熱中症予防行動」では
 新型コロナウイルスの出現に伴い、マスクの着用が広く求められています。しかし、夏期の気温、湿度が高い中でマスクを着用すると、熱中症のリスクが高くなる恐れがあるため、屋外で人と十分な距離(2m以上)が確保できる場合は、熱中症のリスクを考慮し、マスクを外すようすすめています。 また、マスクを着用している場合は、強い負荷の作業や運動は避け、のどが渇いていなくてもこまめに水分補給を心掛けるようよびかけ、周囲の人との距離を十分にとれる場所で、適宜、マスクをはずした休憩も必要としています。

 夏場のマスク着用はこれまであまり経験のないことですが、新型コロナウイルスの感染予防をしつつ、熱中症にならないようご注意ください。