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税務相談 税理士 吉田 博一 先生

新型コロナウイルスによる業績悪化に対する融資制度について


 2020年1月から大きな影響を与えている新型コロナウイルスについては、2020年3月時点でも終息の目途は立たず、新型コロナウイルスによる関連倒産も報じられるようになってきました。

これに対し、政府は「新型コロナウイルス感染症特別貸付」を開始しました。
無担保・無利子・据置期間ありということが言われていますが、これらの優遇を受けるには、一定の要件が必要となります。

まず、「最近1ヶ月の売上が5%以上減少している」という要件を満たすことで、無担保で据置期間が設けられた融資を受けることができます。
最近1ヶ月の売上の比較対象については、前年又は前々年度の同月のほか、令和元年12月や令和元年10〜12月の平均売上など、いくつかの比較対象があり、これらのいずれかと比べた時に5%以上の減少が認められたら、要件を満たすことになっています。

融資限度額は6,000万円とし、返済期間は融資の用途に応じて異なり
設備投資:20年以内
運転資金:15年以内
となっています。
また、据置期間は設備投資・運転資金ともに5年以内となっています。

利率については3,000万円以下については、
当初3年間:基準利率マイナス0.9%
3年経過後:基準利率
となっています。なお、基準利率は金利情勢によって変更するので、融資を受ける時期によっては利率が異なることがあります。

ここまで読んで気づかれた方もいるかと思いますが、新型コロナウイルス感染症特別貸付を受けるだけでは、利率がない(=無利子)というわけではありません。
無利子になるのは、「特別利子補給制度」の要件を満たす必要があります。
この要件を満たす方は、新型コロナウイルス感染症特別貸付の融資を受け、かつ売上高が15%または20%以上減少している方となっています。(融資対象者によっては要件が不要になる方もいます。詳しくは国民政策金融公庫のホームページ等でご確認をお願いします)

また実質無利子になるのは、融資額が3,000万円以下の部分の当初の3年間のみとなっていて、返済期間中全てが無利子となるわけではありません。
また、無利子期間においても、まったく利子を支払わなくてよいということではありません。
先述のように、融資額が3,000万円以下の部分の当初の3年間の利率は「基準利子マイナス0.9%」となります。
例えば、基準利子が1.3%であるならば、1.3%マイナス0.9%=0.4%が3年間の利率となりますが、この0.4%の利率については、一旦国民政策金融公庫に支払った後、支払済み利子を、政府の指定する実施機関(2020年3月時点では未定)から補給してもらうということになっています。
日本政策金融公庫の案内にも書いていますが、「実質的に」無利子になるのであり、まったく利子を払わなくてよいということではありません。

今後、新型コロナウイルス感染症特別貸付より、借りやすくかつ有利な融資制度が制定されるかもしれません。
融資を検討されている方は、日々情報を確認して、有利な融資を受けられるようにしましょう。