阪神グリーンクラブ・ニュース 193

法律相談税務相談健康クリニックTOPへ


税務相談 税理士 吉田 博一 先生

平成27年分の相続税の申告状況


 国税庁は昨年12月15日に平成27年分の相続税の申告状況を公表しました。今回の公表分は平成27年1月1日から12月31日までに死亡した者に係る申告状況についてであり、平成27年1月1日以後の相続等については、基礎控除額の引下げ等が行われた年であり、引下げ後初の公表となりました。
 今回公表された申告実績は表1の通りです。



相続税の課税対象となった被相続人数は、平成26年度の56,239人から103,043人へと増加(表1-2・前年対比で183.2%)し、死亡者数に対して相続税を納めた人数の占める割合を計算した課税割合は、昭和33年以降では過去最高の8.0%(表1-4)となりました。但し、この課税割合は全国平均で8.0%ということであり、都心部であればこの割合は更に高くなると考えられます。
 又、基礎控除額の引下げの影響により、課税価額1億円以下で相続税を納めることとなった人数が大幅に増加(表1-3・前年対比で405.8%)したことが顕著に表れています。

 相続税に関しては、一部の資産家だけが課せられる税金という認識から、広く浅く税負担を求めるという政府の方針通りの結果となりました。

 尚、課税割合8.0%(表1-4)という数字は『死亡者数に対して相続税を納めた人数の占める割合』であり、特例などを利用することで相続税こそ発生しなかったが、相続税の申告書を作成し、税務署へ提出した人数は死亡者数に対して約10.3%と10人に1人程度が相続に関する問題と直面していることとなります。「相続税はもはや他人事ではない。」という事を改めて感じざるを得ない結果となりました。