阪神グリーンクラブ・ニュース 193

法律相談税務相談健康クリニックTOPへ


健康クリニック 村木クリニック院長 医学博士 村木 宏要 先生

ウォーキングのススメ、あと1500歩を増やすことから始めて!


最近、運動不足解消にウォーキングを始める人が増えています。いつでも、どこでも、誰でも気軽に始めることができ、様々な効果があるからです。

☆ウォーキングの効果について
 ウォーキングにダイエット効果を期待する人が多いのではないでしょうか。しかし、毎日続けても、残念ながらウォーキングの運動量では、ダイエットの効果は少ないと言われています。ウォーキングは、健康維持や精神的効果を目的とすべきです。ダイエットが目的ならば、ウォーキングから始めて、体が運動に慣れたらジョギングやランニングなどに変えて、運動量を増やさないと効果はありません。   日本における予防可能な成人死亡の因子として喫煙、高血圧、更に運動不足が挙げられます。歩く速度が速い人は、遅い人よりも長生きできます。全身の筋肉量は、男女共に60歳頃より低下します。全身の中でも下肢筋肉量は、最も早い場合、40歳頃から低下し始めるので、若い頃からウォーキングすることで下肢筋肉量の保持と歩行速度を維持できます。運動性、筋力、平衡性によって評価される身体活動能力は、男女とも60歳代から緩やかに低下し始め、特に女性は75歳以降から急激に低下します。

☆運動効果の科学的な証明
昔から運動が健康に良いと言われていますが、最近、科学的に運動の効果が証明されています。
1.運動により血圧が低下します。
2.耐糖能が改善します。
3.脂質異常に関し、運動でHDLコレステロールは上昇し、中性脂肪は低下します。 LDLコレステロールに対する運動の効果は一様ではありません。
4.運動により心筋還流が改善する。
 冠動脈造影によって冠動脈狭窄を評価した検討では、血管造影上の内腔の拡大はわずかです。運動は血管内皮機能を改善するので、心筋潅流の改善は、血管内腔の拡大よりも血管の機能改善によるものが主体だろうと言われています。心血管病、冠動脈疾患に対する運動の効果は明らかです。

☆呼吸機能向上、転倒・認知症予防にも効果
 心臓以外の病気では、運動で呼吸機能が向上します。末梢血管抵抗が低下します。心理状態が改善されます。筋力が維持され、骨も鍛えられるので転倒しにくくなるし、骨折もしにくくなります。認知症が予防されると言われています。

☆十分な運動とはどれぐらい?
 世界保健機関(WHO)は、1週間に150分以上の軽い運動か60分以上の強い運動をすることを十分な運動と定義しています。
1.運動不足解消の第一は、厚労省の健康日本21(第二次)で勧めている通り1日当たり1500歩増加させることです。一般的な歩き方であれば歩行距離で1q、消費カロリーは100kcal程度です。
2.これが達成できたら、運動強度を上げる。700〜800kcalを消費するプログラムよりも1週間に3000〜3500kcalを消費する運動プログラムのほうが、効果があり、危険因子が改善します。
3.筋力トレーニングも骨格筋の強度を増加させ、心筋梗塞後の心血管事故予防効果があります。但し、筋カトレーニングは有酸素運動と共に行うことが重要です。
4.運動療法の効果は、プログラム終了まで行うことで最大限に得られ、終了後時間と共に減少します。

 最後に運動は継続することが一番大切です。『通勤時に、 一つ手前の駅で降りてウォーキングする。』、『買物に行く時に少しだけ遠回りをしてウォーキングする。』など、無理することなく自分のペースで続ける工夫をしてください。早起きできる人は、朝ウォーキングをしましょう。