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税務相談 税理士 吉田 博一 先生

相続財産評価《預貯金の評価》


前回までは土地・家屋などの不動産の評価について述べてきました。
 今回からは、財産の評価のうち金融資産の評価について説明したいと思います。金融資産としては預貯金、株式及び出資、公社債等、売掛金や貸付金・受取手形などの金銭債権、ゴルフ会員権などがあげられますが、今回は預貯金の評価について説明したいと思います。

 預貯金の価額は、課税時期における預入高と同時期現在において解約するとした場合に既経過利子の額として支払を受けることができる金額(「既経過利子の額」)から当該既経過利子につき源泉徴収されるべき所得税の額等に相当する金額を控除した金額との合計額によって評価します。これを算式で示すと次の通りです。

【算式】
課税時期における預入高+(既経過利子の額A−Aにつき源泉徴収されるべき所得税額)

ただし、実務上では定期預金、定期郵便貯金及び定額郵便貯金以外の預貯金(定期性の預貯金としての性格を有しない流動性の預貯金、例えば普通預金等)については、課税時期の既経過利子の額が少額なものに限り、課税時期現在の預入高によって評価します。この取扱いを認めているのは、普通預金や通知預金等の要求払預金については、その預貯金利子の計算が元金の出納に応じて計算するため相当手間がかかることや少額な利子を計算し評価の対象とするのは実務上の評価の簡便性に反することとなると考えられるからです。

 したがって、定期預金等の定期性預金については、既経過利子の額の多少にかかわらずこれを計算することとなりますし、また、普通預金等の流動性預金についても既経過利子の額が少額と認められない場合は、これを評価の対象とする必要があります。



 以上が預貯金の基本的な評価となります。次回は相続税の申告においてよく問題となる名義預金について述べていきたいと思います。