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税務相談 税理士 吉田 博一 先生

特定居住用財産の譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例


前回は居住用財産の買換え等の場合の譲渡損失の課税の特例について説明しました。今回は居住用財産を譲渡することにより譲渡損失が生じた場合のもう一つの特例である、特定居住用財産の譲渡損失の課税の特例について説明します。
 前回、居住用財産を譲渡することにより譲渡損失が生じた場合には、以下の二つの特例が設けられていることを説明しました。

【1】居住用財産の買換え等の場合の譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例
【2】特定居住用財産の譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例

 今回説明する【2】特定居住用財産の譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例は、マイホームを譲渡し、新たにマイホームを取得しない場合でも、その譲渡で生じた損失の金額については、損益通算ができ、さらに通算してもなお控除しきれない部分の金額は、譲渡の年の翌年以後3年以内の各年分の繰越控除が認められます。
 具体的な要件は次の通りです。

 前回の居住用財産の買換え等の場合との相違点として、まず、譲渡資産についての住宅借入金等が残っていることが要件となっています。
 また、買換え等を要件としないため、買換資産に関する要件は一切有りません。



尚、上表の適用要件の中に、譲渡損失の金額について制限が付されていますが、これはマイホームの譲渡対価の全額をもって住宅借入金等の残高を返済したとした場合に、返済しきれない部分の金額が損益通算及び繰越控除の対象の限度額となります。つまり、買換え等をしない場合には買換え等をする場合と比べて、譲渡損失の金額の制限が厳しくなるのです。

 前回と今回にわたり、居住用財産を譲渡して譲渡損失が出た場合の課税の特例について説明をしました。
 次回からは贈与税について説明します