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税務相談 税理士 吉田 博一 先生

住宅取得資金等の贈与の特例2


前回に引き続き、住宅取得資金等の贈与の特例について説明致します。
 今回は具体的な事例を交えて説明していきます。

〈具体事例〉
 今回のケースでは、下記図のように、夫が住宅取得等の資金の贈与を受けた場合に、以下の事例では要件を満たしているかどうかを説明していきます。

(Q1)夫が配偶者の父Eから住宅取得等資金の贈与を受けた場合でも、非課税の特例の適用は受けられますか?
(A1) 非課税の特例の適用を受けることはできません。
 自己の直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合には非課税の特例の適用を受けられますが、配偶者の親は直系尊属には含まれないので、この場合には非課税の特例の適用を受けることはできません。

(Q2)夫が祖父Aと父Cの両方から住宅取得等、資金として1000万円ずつの贈与を受けた場合には、それぞれの贈与について非課税の適用を受けることができますか?

(A2)贈与者ごとに1000万円が非課税となるわけではありません。
 贈与者が複数の場合には贈与を受けた金額を合計し、そのうち1000万円までを非課税にすることができます。つまり、受贈者1人について1000万円が非課税の限度額となっています。

(Q3)夫が父Cから居住用の不動産の贈与を受けました。これは非課税の特例が適用できるでしょうか?
(A3) 不動産の贈与を受けた場合には非課税制度の対象とはなりません。
 非課税の特例は居住の用に供する家屋の新築、若しくは取得、又は増改築等の対価に充てるための金銭の贈与を受けた場合に限られています。

(Q4)父Cから住宅取得等資金として500万円の贈与を受けた場合、贈与を受けた住宅取得等資金の金額が非課税となる金額以下の場合は全額非課税となるため、申告しなくてもいいのでしょうか?
(A4)必ず申告書を提出しなければなりません。
 非課税の特例の適用を受けるためには、非課税となる金額以下の贈与であっても、夫は贈与を受けた年の翌年2月1日から3月15日までの間に申告書を提出する必要があります。

 これら4つの事例は、ほんの一部に過ぎません。実際に実行する場合には、要件を充分に確認した上で行うよう注意をして下さい。