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税務相談 税理士 吉田 博一 先生

消費税の計算


前回まで4回にわたり@消費税の概要、A消費税を納めなければならない人、B消費税がかかる売上(課税売上)及びC消費税がかからないもの(非課税)について説明してきました。
 そこで今回は、消費税の納税義務が生じた場合の「納める消費税」の計算について簡単に説明します。


【消費税の計算の大枠】
「納める消費税」の計算は、「預かった消費税」から「支払った消費税」を差し引くというのが基本的な考え方です。
 <算式>
 「預かった消費税」T−「支払った消費税」U


【個別の金額の算出】
上記<算式>のそれぞれの消費税の金額の算出方法は以下の通りとなります。
T 預かった消費税の計算
 預かった消費税とは、売上にかかる消費税です。
 一定の期間(原則として個人であれば1月1日から12月31日までの1年間、法人であれば事業年度)中に行った取引の中から、消費税のかかる売上(税込金額)を抜き出し、その合計額を求めます。そして、その合計額に105分の5を乗じて売上にかかる消費税を計算します。
(計算例)売上金額の合計額が5,250万円(税込)の場合


U 支払った消費税の計算
 支払った消費税とは、仕入にかかった消費税です。
 上記Tの期間中に行った取引の中から、消費税のかかる売上を生じさせるための仕入の金額(税込金額)を抜き出し、その合計金額を求めます。そしてその合計額に105分の5を乗じて仕入にかかった消費税を計算します。
(計算例)仕入金額の合計額が4,200万円(税込)の場合
  4,200万円×5/105=200万円


V 納める消費税の計算
 預かった消費税(250万円)−支払った消費税(200万円)


  【計算方法の選択】
以上が消費税の基本的な考え方と計算方法となります。
今回説明した方法は、売上と仕入に係る取引の一つ一つをベースに実額で計算していくので経理に手間がかかりますが、支払った消費税が預かった消費税よりも多いときは、消費税を還付してもらえるというメリットがあります。(原則計算)


これに対して、売上にかかる消費税のみから納める消費税を計算する方法(簡易計算)もあります。この簡易計算は売上にかかった消費税に一定の割合を乗じ、概算で支払った消費税を計算するので、実際に支払った消費税が概算で計算した消費税よりも少ないときは簡易計算の方が納税額が少なくなります。また、経理に手間がかからないというメリットもあります。しかし、計算の性質上、必ず消費税は納付となりますので還付を受けることはできなくなります。


原則計算によるか簡易計算によるかは納税者が自由に選択できます。どちらの方法が有利になるかは、納税者の行う取引により様々です。また、選択の手続きも複雑ですので、判断の際には注意が必要です。