阪神グリーンクラブ・ニュース 137

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法律相談 弁護士 原田 弘 先生

リース契約の保証人 リース料の残額から機器の残存価値を清算して…


Q.質問

私は友人の会社が「CAD(コンピューターによる製図システム)」を導入する際、頼まれてリース契約の保証人となりました。その後会社が倒産し、3年契約の残り2年が未払いとなっています。リース会社はCADを引上げています。私はどの範囲の責任を負うのでしょうか。

 

A.回答

 ご質問のような形態のリースをファイナンス・リースといいますが、それは友人の会社がCADを利用するのに、販売業者から直接購入するのではなく、リース会社に購入してもらい、リース会社からそれを使用させてもらうという形式を取ります。そして、3年とか5年の期間内に毎月一定額のリース料を支払うものです。リース会社とすればCADを購入し、購入代金に金利、手数料などを加えた金額をリース料という形で回収するというものです。契約書には契約者がリース料の支払を怠ったときは、リース会社はリース物件であるCADの返還を受けると共に、残リース料について期限の利益を失い、即時弁済を請求できるとなっているのが普通です。


この場合、リース会社はリース物件であるCADの返還を受けて引上げていますので、リース物件の返還によって得た利益を清算すべきではないかとの問題が生じます。これについては、清算義務を認めるというのが判例となっています。そして、清算するとしても、清算の基準をどうするかについては対立がありました。判例では「・・清算の対象となるのは、リース物件が返還時において有した価値と本来のリース期間の満了時において有すべき残存価値との差額と解するのが相当・・」(最高裁昭和57年10月19日第3小法廷判決)としておりますので、引上げ時の残存価値とリース期間満了時の残存価値の差額を清算するということになります。


 ご質問の場合、貴方は保証人となったということですが、保証人は主たる債務者より重い責任を負うことはありませんから、リース会社が引上げたCADの清算を請求することができます。そして、その清算額は引上げ時のCADの価格とリース期間満了時のCADの価格の差額が清算額となり、貴方は残リース代金から、この差額を差引いたものの保証責任があるということになります。