阪神グリーンクラブ・ニュース 132

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法律相談 弁護士 原田 弘 先生

「賃貸借契約の保証人―更新後もその責任は続くのか―」


Q.質問

私は知人が店舗を借りる際に、知人から頼まれて貰貸借契約の保証人となりました。  契約期間は2年で、当事者双方から終了の申出がない場合は2年間の更新となっています。当初の2年が経過し、今は更新期間中ですが、更新後も私が保証人の責任を負うのでしょうか。

 

A.回答

 更新前の賃貸借契約の保証人が更新後の契約でも責任を負担しなければならないかというご質問ですが、借地借家法(旧借家法を含む)の適用を受ける建物賃貸借では、期間が定めてあっても、法定更新という制度があり、正当の事由がなければ更新拒絶は出来ず、原則として賃貸借契約は継続します。


 こうしたことから、更新の前後で契約の同一性は失われないとして、更新前の保証人の責任は更新後の賃貸借にも及ぶと解するのが、学説の多数説であると云われています。これに対して、当初の賃貸借契約期間を超えて保証人の責任が及ぶのは酷であるとして、更新後の契約には保証人の責任は及ばないとする学説もありますが、これは少数説です。


 裁判例も、「・・期間の定めのある建物の賃貸借において、賃借人のために保証人が賃貸人との間で保証契約を締結した場合には、反対の趣旨を伺わせるような特段の事情のない限り、保証人が更新後の賃貸借から生ずる賃借人の債務についても責めを負う趣旨で合意がされたものと解するのが相当・・」(最高裁平成9年11月13日1小法廷判決)として保証人の責任を肯定しています。


 更新後まで保証人の責任を負いたくないのであれば、法定更新の場合は保証契約は継続しないと契約書に明記しておくとか、更新の度毎に保証契約を締結し直さない限り保証契約は効力を失うなどの文言を賃貸借契約書に明記しておくことが必要になるでしょう。こうした措置を講じない場合は、更新後の賃貸借にも保証人の責任は及ぶものと考えます。貴方の場合、更新後の賃貸借契約についても保証人として賃借人の債務を負担しなければならないようです。